ラグビーの熱戦に国内が沸き立った44日間。
優勝したスプリングボクスは強かった!
圧倒的なフィジカルの強さとタックルの強さが際立つ勝利でした。
南アフリカ32 対 イングランド12。

もしかして、ラグビーワールドカップ(RWC)
日本大会って夢やった?私はそんな気すらします、最高に楽しい日々でした!
皆さん、ラグビーロスになってませんか?笑
大成功に終わった今回の日本大会が開催されるまでには、色々と問題があり時間がかかりました。
2003年頃にラグビーのグローバル化を進めていた英国の国際統括団体、ワールドラグビー側と日本の思惑が一致し、2011年大会開催を立候補しましたが、惜しくも落選。泣
当時その時の、ラグビー日本協会の会長が、
残した台詞が凄い、
いつまで伝統国だけでパス回ししてんだよ!っと捨て台詞を吐き、
この言葉が響いたのかどうか、
再度2009年に立候補し、2019年大会開催を見事に勝ち取りました!
RWCは、まだ9回目で歴史は浅いです。
その中で、存在感が際立つニュージーランド代表オールブラックスは、人口480万人でしかない小国ですが、今までずっとどの大会でも優勝候補に挙げられており、
ラグビーが国技でもある国なので、優勝が至上命令でもありました。
しかし、残念ながら元日本代表監督のエディージョーンズ率いるイングランドにしてやられ、
準決勝で敗退してしまいました。泣
実は、この試合に組み合わせが決まった2年以上前から勝ち上がってくる事を想定し、万全の準備をし、全てをかけてきたイングランドの執念に脱帽!
強かったしか言いようがない内容で、完勝! さすが、エディ!、、さすがラグビーの母国!
ただ今回のイングランドもそうですが、準決勝以前でニュージーランドに勝つと、その次の試合が負けるケースがほとんどなんです。実は、、
これはニュージーランドに勝つには、それだけエネルギーを要し、普段の100%以上の力が必要で、そこから一週間後に行われる試合に、再度高いパフォーマンスを発揮する事が、とても難しい事を意味してます。(ちなみに優勝した南アフリカにも予選プールでニュージーランドは勝ってます。^_^)
つまり、それだけラグビー王国と言われる
ニュージーランドが世界の中心である事を、RWCで物語っています!

もちろんこれが今回の優勝した南アフリカの価値を下げるものではなくて、スプリングボクスの強固なディフェンス力は世界一にふさわしいものでありました。

いや〜しかし色々ありましたね。
少し振り返ってみると、、、
開会式での日本伝統芸能の歌舞伎、所々で
日本語が使われて富士山などで、日本らしさをアピール。
開幕戦のロシア戦での、日本選手たちの
ど緊張で国民をハラハラさせる。
リーチマイケルがボールを持つと、スタジアム中が、り〜ちぃ!
ウルグアイが、格上フィジーを破る波乱。
優勝候補アイルランドを日本が破る、
歴史的快挙!
史上初めて、自然災害による3試合中止で、
引き分け扱い。
スコットランド協会が、主催者ワールドラグビーに日本戦中止なら法的手段も検討と声明。
オールブラックスのハカに対して、イングランド、V字で囲み対抗!
王者オールブラックス、3連覇が準決勝にて夢と砕け散る。泣
ラグビーの母国イングランド、準優勝メダル、首にかけるのを拒否。
Oneteam、4年に一度じゃない一生に一度だ、ジャッカル、にわかファン、笑わない男、、、などなど、、笑
ラグビーには、ティア1と呼ばれる
伝統ある強豪国に次ぐ、
2番手のティア2に属する日本、しかもラグビーがさほど根付いていないアジアで開催された今回のワールドカップで、開幕直前の9月6日の試合、日本対南アフリカ戦のテレビ放送視聴率がなんと、たったの6%台!で試合内容も完敗。
おいおい、大丈夫かいな〜盛り上がるんかいな〜
ところが開幕して毎週勝ち続けると一変、
日本列島がラグビーフィーバーと化し
最後は、ベスト4をかけた同じ南アフリカ戦が
これまた完敗しましたが視聴率41%にまで上昇し、瞬間最高はスコットランド戦での53%を叩き出しました! よっしゃ〜!
恐れべく、にわかファンの底力!笑
(ちなみに昨年のサッカーのワールドカップで
日本が初のベスト8をかけたベルギー戦の
視聴率が30%、瞬間最高42%。)
このチームスポーツは、体重制限もなく、
デカクてパワーがある方が断然有利。
体を激しくぶつけあう、フィジカルがものを言う球技なので、体力的に過去日本はどの大会でも限界があり、1勝すら出来ない状態でした。
暗黒の時代、、、
1987年の第1回大会から観てる私に取って、
ホーム開催と言えど、
今でも、信じられない気持ちです。ベスト8なんて、夢のよう、しかも4連勝で1位通過なんて、、、マジ、嘘やろ〜って 笑
(現在でもRWCワースト記録である、1995年の第3回大会でのニュージーランド戦では、145失点で屈辱的大敗を食らって国辱とまで言われたので、、、) 泣
ただ、今大会の日本代表は開催国でもあり、RWCにピークを持って行くために、準備にかなりの時間をかけました。
国内シーズンを昨年末に切り上げ、2月から長期合宿し世界一の練習量で、特にFWを徹底的に鍛え上げました!
その成果もあって本大会に入ると、FW(1〜8番)が体を張り続け、ダブルタックルや密集でボールを奪い合う、ジャッカルでボールを奪い返し、攻めては、FWBK(1〜15番)一体でオフロードパスをつなぎ最後は、足の早いWING(11、14番)で、トライを取るパターンが多かったですね。
つまりこれは、FWが強く豊富な運動量もあり、前に出ているので生きたボールがBK(9〜15番)に回った時にスペースがありトライが量産出来た理由でもあります。
特に、セットプレーの中で、強ければ精神的にも優位に立つと言われる、スクラムが強豪国と互角以上でした!
しかし準々決勝の南アフリカ戦は、相手が強すぎるせいもあり、後半から全てFWが負けてたので、ノートライで完敗。 (そら優勝したチームやし、、)
もう一つの勝因は、ONE TEAMとしてのスローガンをかかげて、規律が群を抜いて素晴らしかったこと!

そしてやはり番狂わせがほとんど無いスポーツなんです。
ベスト8に残ったのは、日本以外は、
いつものティア1の伝統ある強豪国。
又、フランスと日本以外は
かっての大英帝国、英国連邦の常連国。
ちなみに、予選敗退国でも、スコットランド、
カナダ、フィジー、サモア、トンガも英連邦。
国際統括団体の、ワールドラグビーの
ボーモント会長は、観客動員数、チケット販売率、ファンゾーン来場者数、など
日本の国力を見せつけた、
最も偉大なワールドカップとして記憶に残る!日本は開催国として最高だった!と絶賛し、
多くの選手、監督たちがツィーターなどで
日本への感謝をつづり、世界へ向けて発信しました。
私も個人的に、開催国の日本が躍進し、史上初めて、前大会に引き続き、2大会連続で優勝候補(南アフリカ、アイルランド)を撃破、
また1大会で、ティア1の2カ国(アイルランド、スコットランド)も撃破し、
初のベスト8入りを果たした事に加え、
なによりラグビーが持つ規律、自己犠牲の精神で愚直なまでの組織への献身ぶり、ここぞという時の、勇気ある個人のパフォーマンスに、
多くの人々の心を打ったと感じました。
又、いわゆる、おもてなしにも、驚きました。
北九州市のウェールズ代表の公開練習の
スタジアムに日本のファン15000人が集まり、満席の中、ウェールズ国歌を熱唱し、ウェールズ国民の心を射止めたり、
少年たちがしっかり練習した、ハカを
オールブラックスの選手の前で披露したり、
試合が行われた埼玉熊谷ラグビー場3試合には、地元小中学生達を熊谷市が招待。
子供たちは事前に練習した出場チームの国歌を歌い、選手達に感動を与えましたね。
そうした歓迎に対し、各国の選手達は感動し
強い誠意を表し、感謝の気持ちを表現して
試合後、各チームが日本式のお辞儀をして応えました。

そして試合前に台風19号で犠牲者に対し、黙祷が行われるようになり、カナダ代表は、最終戦が台風の影響で中止に見舞われ、戦わずして最下位の傷心のチームが、試合会場であった釜石で、台風による清掃活動を行い、彼らは人々を助ける事を選んだと、
海外メディアは伝えました。 感動、、
そしてもちろん、試合が終われば、敵味方がなくなるノーサイドの精神が、グランドで体現された場面も、何度も繰り返されました。
このように、日本のおもてなし精神が
ラグビーの持つ精神と共鳴しあい
にわかファンの心をつかんだ、
最高の44日間、RWC日本大会でした!
そしてしばし私も、ロスに入ります。 笑
西田裕彦